ナツタビ2010(11) |
比奈に到着。記念に入場券を購入する。予定よりも早く着いた為、側線に停まっていたED501をじっくりと見る。筆者の直感はこの電機をカブトムシと表現した。昭和3年製なのだそう。パンタグラフを上げているところをみると入れ換えが行われそうな雰囲気だが、乗る列車が来てしまったので動いているところを見るのはお預け。また来いということか。 |
ED501は上田温泉電軌デロ301→三河鉄道(現在の名鉄三河線)ED501→岳南鉄道ED501という経歴を持つようだ。信州の別々の路線で走っていた電気機関車が同じ路線で活躍している(しかも製造時期が一回り程異なる)なんて,車輛の運命の巡り合わせは良く分からないものだ。 |
最後の最後で8000系電車に乗車。岳南唯一の2連である。6000系の廃車発生品であるワンハンドルマスコンを積んでいるところや、車内の諸々から松電の3000系を連想する。それどころかギャラリートレインよろしく子供の絵が飾ってあるからまんま松電である。吉原に到着。これにて岳南鉄道の訪問は終了である。 |
アオハル利用の際はできる限り行きとは異なるルートを取ろうというのが筆者。吉原から沼津まで戻ってきて乗るのは御殿場線である。車輛は313系3000番台車。何処かで見たような車輛。 発車5分前の時点で車内はそこそこ混雑していた。客層はばらばら、旅行者らしい姿の人はいない。(かくいう筆者も手提げ一つなのでいまいち旅行者らしくない。)列車は時速90km.くらいで快走する。御殿場線と聞くと東海道線の名を奪われ落ちぶれた路線、との印象があったが、この走りを見るにそんなことはないようだ。長泉なめり、裾野でそれぞれ5名程の降客があった。 |
御殿場を過ぎると山の中を走るようになった。俄か雨らしいものが窓ガラスを濡らしたが、それも駿河小山に着く頃には乾いてしまっていた。同駅を過ぎてから初めてのトンネルに入りその後3本続けて通過。人家は少なくなり道路や橋ばかりが目立つようになった。 |
山北に到着。ここから沼津に抜けて25パーミルの勾配が続く為,蒸気機関車の時代にはこの駅で補機を連結する必要があったそうだ。その為,駅構内には山北機関区が併設されたり,列車が到着する度に駅弁の販売などがあって,熱海経由の丹名トンネルが開通する昭和9年頃までは鉄道のまちとして活気があったそうだ。 |
古い駅舎の廻りには古い建物がある。とのいつか生まれた法則の通り、駅前には擬洋風建築が見られた。商店街を歩いても板張りの商店だったり石造りの蔵が付属する和風建築だったりが点在していて驚かされる。そうかと思えば線路を隔てた向こう側に新しい温泉施設があったりして新旧取り混ぜた風の面白いまちとして映った。 山北より再び上り列車に乗る。東山北に来たところで高校生が多数乗り込んで来た。某百科辞典に書いてあった通りである。 |
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