ナツタビ2010(10) |
列車は10:59の発車だというのに運転士がやって来たのは10:57。運転席に空調がないので詰所でギリギリまで粘っていたということか。乗客5名を乗せて発車。 40km/hで走り出したかと思えばすぐに制限35の急曲線が出現。それを過ぎると工場らしいところに出て速度を上げ、ジヤトコ前に着いた。ジヤトコは日産の関連企業である。 次は吉原本町。住宅街の中へと入って行く。ここで5名ほどが乗り込んだ。多聞に漏れず高齢者が中心。次の本吉原までが余りにも呆気ないのには驚いた。1分もかかっていないのではないか。松本-西松本並みの呆気のなさ。(しかしこちらの方が長く680m.ある。) 岳南原田を過ぎて文字通り工場の中を走る。パイプラインが線路の上を通過していたのは驚かされた。ワム8000の青い列を横目に見て比奈に到着。上り列車と交換。次の岳南富士岡で降りた。 |
岳南富士岡には車両区が併設されている。新村車両所の半分あるかないかと思われる狭い中に修繕庫や保線区が纏められている。構内に花が咲き乱れる様子が素晴らしい。側線にはED403(これも元松電の車両)が停まっている。ここに少し前まで5000系が留められていたそうだが解体されたらしい。もし仮に留まっていたらまんま新村で(電機も保存されているし)面白かったかも知れない。 |
構内踏切を渡って駅舎に至る点も新村に似ている。(警報機は新村で使用されているものと同型であった。)駅舎は木造のようだ。砂利敷きの駅前に出る。外壁にはかぐや姫のペイントが施されている。この感じ,新村というよりかつての大庭のようである。先程から松電との比較ばかりしているが,雰囲気の上で実に似た点が多いのである。駅そばには打鐘式踏切まであるのだし…。 |
戻って来た先程の電車で吉原本町に行く。小銭が無いことに気付いたので例の両替機を使うことにした。千円札を入れる。やけに古臭い機械音がして小銭が出て来るのかと思ったらそのままピタリと止まってしまった。何たることか。比奈に着いたところで慌てて運転士に申し出ると、そちらも慌てた様子で機械を開け(これをするのにも手間取っていた。)千円札を取り出した。随分と謝られてしまい、却って申し訳の無い気分になった。ところでこの両替機、余程古いらしく新500円玉には非対応ということを書き加えておく。何とかして両替を終えて(2度目は上手くいった)吉原本町にて下車。待てよ、有人駅なのだからわざわざ手を煩わせてまで両替する必要があったのか? |
本町とついているだけあってここが町の中心らしく、アーケード付きの商店街が駅前に延びていた。ただ、こんな天候だ、時間だ(正午前)歩いている人はまばらである。そんな中を、本吉原に向けて歩いた。680m.は岳南鉄道最短の駅間距離である。ものの10分もかからずして駅に着いてしまった。駅前には本社らしい建物がある。しかしカーテンが締め切られてしまっていて人の気配がしない。 隣に建てられた食堂の表側には岳南鉄道の写真が飾ってあったが,何らかの関係があるのだろうか。 |
続いて岳南江尾へ。降りたのは筆者を含め3名きりだった。たった5分で折り返すので急いで駅舎等を撮影。こういう慌ただしい駅訪問は避けたいものだが(最低10分は要る)後の日程が詰まっているので仕方がない。本当は駅そば、東海道新幹線高架下の打鐘踏切の収録をしたかったのだが。 |
岳南原田で下車。うどん屋が併設されており、何が何でもうどんの筆者としては食べて行きたかったが混んでいたのと時間がないのとでパス。(県外ナンバー車が何台か停まっていたところをみると,人気店らしい)駅舎の撮影もそこそこに比奈方面へ向けて歩く。この辺りは製紙工場が密集していて、道の上を跨ぐパイプラインとか,煙突とか,うず高く積まれた古紙の山だとか綺麗に巻き取られた再生紙だとかを外から見ることが出来た。 |
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