ナツタビ2010!(3)


越後川口に到着。ここは業務委託駅である。上越線独特の何とも言い現わしようのない雰囲気が連絡通路である地下道から伝わって来る。駅はまちの中心から然程外れていないようで,付近にはスーパーだとか長岡市の川口支所などがある。

上越線の上り列車に乗り継いだ。ボックス席に2人くらい、扉そばに1人づつ座り、立ち客が2〜3人居た。そんな車内も小出、浦佐と過ぎると空席が出始める。浦佐を過ぎると車窓に広がるのは田圃。米どころ新潟の高名の如く稲の黄緑色がどこまでも続いている。
乗車した車輛の窓は実に汚なかった。車窓を写真に収めるとご覧の通りである。潮風の影響か,はたまた整備が行き届いていないだけか,何分旅の楽しみの多くは車窓にあると思われるので綺麗にして戴きたいものだ。さて,写真の場所は岩原スキー場前付近である。山の中に高層のリゾートホテルだとかマンションが立ち並ぶ様はやはり異様である。

越後中里は名物の旧型客車がズラリ。精々3両ぐらいだろうと思っていたが、その3倍ぐらいはあった。下り線と分かれるとトンネルに突入。ループ線へと入って行く。残念ながらトンネルの中なので回っている感触は得られない。フランジの音がきついので何となく曲がっていることが分かる程度だ。下り線と合流すると土墫。出てまもなくすると清水トンネルに入る。トンネル、トンネル、どこまでもトンネル、ずっーとトンネル…。このトンネルの中では遠慮なしに飛ばすので非常に恐ろしい音がする。そのうつ車両が分解してふっ飛ぶんじゃないかというくらいの。
土合を過ぎて湯檜曽ループ線を通過したが,窓硝子が曇っていたりで下界の様子は見えず。残念。そんなこんなで水上に到着する。1番線と改札方面への連絡跨線橋は人で溢れ返った。ホームが狭い為階段も必然的に狭くなっているのだ。
高崎行きは5分で接続。6両編成ではいささか輸送力を持て余し気味のようである。
渋川まで来てみても各々のボックス席に1〜2人が座るくらいの乗車率で倦怠感すら漂って来る。
こちらの車輛の窓硝子は綺麗にであったが,風景はさして面白いものではなかった。以前来た時は結構新鮮味があって面白かったのだが。

新前橋で両毛線に乗り換え駒形へ。スタイルの良い木造駅舎である。屋根の色と生えている背の高い木とが相まって絵になる駅だ。ホームから改札まで階段となっているのもクラシカルで良い。(バリアフリーの観点からすると宜しくないが。)そんな駒形駅だが、現在行われている改良工事が済むと綺麗な橋上駅舎となる。便利さの前には風情だとか何だとか、そういう感情論は打ち捨てられるのがグンマである。
 崎へ戻る。列車は107系の4両編成。前橋で幾らか客が増えた以外大きな動きはなし。そうは言っても混んだら詰めるなり荷物網棚に上げるくらいはしようぜ県民。

高崎からは所要の為上信電鉄に乗る。揺れるし五月蝿いし係員は無愛想だし、運賃は高いしで正直乗りたかないのだが手段がこれしかないので仕方がない。ハード面は,まぁ今のままで良いとして、ソフト面くらいは改善して戴きたい。上下分離などと甘やかしたりせず、つき放して廃線寸前まで追い込むべきだ。上州富岡で下車。ここから先、上州富岡-下仁田間は廃止しても構わないのでは?と筆者は考えている。

富岡での所要を済ませ高崎へ戻る。本日最後の上野行きに乗車。211系3000番台。ロングシートだがどうせ真っ暗な平野を走るだけなので構いやしない。筆者の乗車した車両に乗り込んだのは5名程。
寂しかった車内も熊谷を過ぎると幾らか人が増えて来た。それでも座席には余裕がある。
大宮に到着。「本日このホームから発車する列車は全て終了しました。」とのアナウンスが聞こえた。まもなく日付が変わる。


ナツタビ2010!(4)-第2部-
戻る

旅行記