ナツタビ2009(12)

名古屋に一旦出る。太閤口を出て記憶を頼りに歩くとそれはあった…べんてん…ではない平和湯。ナツタビ2007!でも訪れた場所。脱衣場にある透け透けの頼りないロッカー,風呂場入口に貼られた注意書き(イラスト付き),電気風呂(今回も結局入らず),あの時感じた独特の雰囲気は健在だった。

大垣に戻る。以前この時間の東海道線下り列車に乗った時は大層な混みようで面食らったが,今回は大したこともなく,変に気負っていたのが馬鹿馬鹿しくさえ思えてしまった。
時刻は23時過ぎ,駅の中のテナントは全て閉まってしまっている。キオスクぐらいは空いていても良いものだが…MLを利用する客の入りは大して見込めないということか。

待っていると後ろに1.2歳上とおぼしき学生が10名弱やって来た。夏休みを利用して,某ネズミの王国にでも行くのだろう。よくぞあんな混みあっているところに行こうという気が起きるものだ。逆に彼等の視点から筆者を見れば「何でそんな列車に乗りっ放しで3日間も過ごせるものだ」と。

指定席なので「ただ待っているのも何だかな」と思っていると117系が1番線に入って来た。
かっての新快速もJR車を次々と投入するJR東海の中にあっては,このローカル区間で細々と走るしか選択肢がないようだ。119系とこの車両と,どちらがJR東海最後の国鉄型電車になるのか。

MLのハシゴのラストは「ながら」今回は大垣からの乗車。
全区間乗り通す試みは今回が始めてである。今までは名古屋とか尾張一宮とか途中駅からの乗車ばかりだったのだ―しかも酷いことにいつも大垣-東京の指定券を取っていた―。

貨物の通過を待ってMLながらが入線する。田町の189系。先程の学生グループは「あれ、前乗ったんと違う!」と驚いていた。MLながらに乗り慣れているようだ。今年3月の不定期化を機に車両が変更されたことを知らずにいた自分も、旅行数日前にこれを知って似たようなリアクションをした。
列車が発車すると検札を待たずして眠り込んでしまった。普通眠っていても車掌に起こされるものだが,その呼び掛けにさえも気付かぬほどに深く眠り込んでたらしい。名古屋はおろか岐阜を通った記憶すらない。幾ら若くとも3日間車中泊をして疲れているらしい。

ナツタビ2009(13)

いい日旅立ち