卒業旅行‐2009春、西へ(6)‐

松山より8000系のグリーン車に乗車。シートは海をイメージしたであろうマリンブルー,テーブル
周辺はウッディな趣き,窓はWVしなのを連想させる広さ,バースデーきっぷの威力を実感する。
この予讃線松山〜高松間はJR四国のドル箱、海沿いの景色も良い(写真は山側の景色だが)。
山はどうかと言われれば,所々大きく削られたような場所が見られ,鉱物資源が採れたのかと思う。

高松に到着。松山を予定より早く出て来ていた為に,徳島まで足を延ばしてみる。後々この行動に
因って大いに焦ることになったが「乗れる限り乗る」が信条の筆者は迷わず「うずしお」に乗車。

池ノ谷にて下車。とても特急が停まるようには思えない小駅からは鳴門線が分岐している。
車両はキハ48。ようやく国鉄型車両らしい車両に乗ることができた。
高校生諸々を乗せた列車は実にゆっくりと走る。昨日の予土線に匹敵する程のスローペースだ。
沿線風景もまたゆったりしていて,レンコン畑があったり犬が寝そべっていたり,そしてクルマに
抜かれたり。終点の鳴門と池ノ谷以外は1面1線の駅ばかり。それでも間に合っているのだ。

鳴門からの折り返し列車はそのまま徳島に直通する。鳴門線のほとんどの列車が高徳線から
(若しくは,高徳線へ)の直通列車らしい。この辺りの生活圏は徳島市に集約されているという訳か。
徳島駅構内は実に国鉄の匂いが強く(何て言っても嗅いだことがある訳ではない),この駅にこの
車両あり,舞台も役者も揃っている,そんな印象を受けた。

そんな舞台も改札の外はご覧の通り。いかにもいかにも現代風の巨大な駅ビル。
バスやタクシーが連なり,今どきの格好をした若者が行き交い,コンビニも大型ビジョンもある。
この場合,改札内だけが異空間と言った方が正しい。この落差に驚きつつも一応現代人,徒歩数分
行ったところにあるマクドナルドに入る。丁度,DQPの売り始めで,輝龍さんこれを試食。

すっかり日も落ちた徳島駅=異空間に戻る。何やらオバちゃんのけたたましい案内放送が聞こえる
「高松からの特急うずしお号は屋島駅でのポイント故障のため只今30分以上遅れて…」
この遅れているうずしお号の折り返し列車,うずしお30号に乗車する予定であった為大いに焦る。
宿は岡山に取ってあるのだ,本日中に四国を出ねばならない。
しかし諦めやすい性格が功を奏したか,列車を待つ間も撮り鐵する始末。一体コイツは…。

単線が更に遅れを呼ぶ…「諏訪花火現象」を体感しながら,ようやく高松に到着。
最後の最後で大いに焦る(この下り3度目…)ことになった四国の旅だが,たまには電車から離れて
ディーゼルにどっぷりと浸かることは良い経験となった。
本州への足はマリンライナー64号。この車両に乗らないことには四国を後には出来ません。

折角なのでグリーン車を利用。追加料金として750円を取られたが,言い出したのは張本人である
から文句は言うまい。(前面展望席があったことはすっかり忘れていたのにね。)
車内に入るや否や,座席上の天井付近に目が行ってしまったのはきっとJR東日本のせい。
写真を見る限り,シートはこちらの方が断然良いと思われるが。

岡山に到着。まだ22時前でしたがホテルへ急ぐ…のが常道ですが,岡山電軌の停留所を見掛けた
からには無視することが出来ぬ筆者。たったの一区間,いつもなら「そのくらい歩けよ!」と
ツッコむような距離だけ乗車。運賃100円也。

卒業旅行‐2009春、西へ(7)‐


いい日旅立ち