RUN

例の店で、京都を十分に味わいまして、雨の中とっととほぼ隣に
あります、嵐山駅に着いたのが13時いくら。
低い低いホームに停まっている、これまた腰の低い電車。
でも、何でせふ、この微妙な写真は。
 乗ったのは、別のホームにいた616。これにモボってつけると、店の
名前にも聞こえるがな。
面白かったのは、ミラーがくるりと一回転したこと。

「ハイ、オーライ!」

何気に線路を見たけれども、嫌に広くねぇが?
まっ、愛着が湧くが。

何処かの駅を過ぎた頃、併用区間突入。
「プァン」といかにもそのお顔に言わせた感じの警笛を鳴らし、
いざ都の路へ。
と、右折車ハケーン。当然、警笛連呼。
速度はかなり落としているけども「どけどけ、おぃ、ゴルァ」てな感じで
結構楽しかったり。
案外、そういう台詞が似合う車輛なのかもね。
「オラ、曲がるべ」
チンタラ、チンタラ、走るでねぇぞ。
あの、市バスよりも漏れは、正確なんだからヨォ。

併用区間で停まったのは、停留所程度だったなぁ、確か。
山之内、山之内です。
思えば、修学旅行の時、バスの車内から「あ゛ー」と叫ぶ羽目になった
交差点がこの先にあんだよね…。

それにしても、キュツ、キュツ、キュツ、キユツと乗車音が鳴るのは、
何とも微笑ましいもの。
短い短い旅が終われば、四条大宮。
次は晴れた日にでも来て、北野白梅町にまで足を伸ばしたいもの。

屋根がギリギリ切れずに済んだ…、の、か?
今更気づいたが、ピューゲル使ってんだね。
パンタじゃなくて、良かった良かった。
雨降る駅前へ。
この時、私一人のみ、傘を持っていた訳ですからお二方は
濡れに濡れて、しかし3人で傘に入る訳にもいかず、それでも傘を
さしたい自己中心的な私がいて。非常に自分が情けなかったといったら。ここより、バスに乗車。ここが京都のどの辺とも分からぬまま、
右へ、前へ、左へ。

雨が降っていたためか、疲れていたせいか、写真を撮る気には一向に
なれず、やって来た普通にに乗車、まんまとクロスシートを取ると、
そのままうとうとと、米原まで。
今思えば、普通にクロスシートを使うのはJR西日本、半世紀近く前の
鋼製車をリニューアル、リニューアルの連続で、しぶとく使い続けるの
も、JR西日本。客第一なのか、儲け重視なのか、よく分からないのが
この私。
 大津辺りから、ずっと私のことを見ていた感じのおばさんがいたけど
あれはいかにも「けしからん」っう顔だったわな…。
米原、米原。
雨が降っていると、どうも気分が乗らないもので(疲れているせいも
ありましょうが。)
ここで、またあれを催し、所を探すも…ぇ、ない…と、やっと見つけたの
がホームの果て。いかにも従業員専用といった体で、傘もささずに
飛び込んだはいいものの、随分と簡単な扉。
駅施設にも金をかけてよ…JR西日本。
「―間もなく、1番線に大垣行きの列車が2両で参ります―」
「えっ」と思うが早く、あの、313登場。車号はなんとクモハ313-313。
「ヴァー、米原なのに―」と思っていたら、女性ウテシ&女性車掌。
(運転室にたかる男が怖かった…)
これが本当のレディースカー(ぇ。
そんなことで、旅情が少しばかりか盛り返して参りました。

列車は聞き慣れたメロディーとドアチャイムを流し、例の音を響かせ
発車。
「山ばっかし」
この辺りの沿線風景を見て、とても幹線だとは信じられなくなったこの
太田。車輛が車輛でジモ車ということもあってか、変にデシャヴを
起こしかける。
「いや、でもここは天下の東海道本線、紛れもない幹線」
3回位呪文の様に唱えた様な気が…。
名古屋に到着。
とっくの昔に夕方は終わって、いざ、夜の装い。
とりあえず311を撮ってみるも、何だかここまで来たら、急に旅の
終わりも近づいたな、と。

この辺りで、非常に腹が空いた為駅そばを探し、発見。しかし、人人人
おまけに、かけそばの値段が350円という、280円慣れしている人間にし
てみれば、驚愕のお値段。

7番ホームにて。
東海クオリティーを目撃。さてさて、211のお相手は…

ん…え…こいっあ…
怨念のB1編成じゃ…
よくもまぁ、はるばると寒い中走って来た俺の期待を裏切るわ、カメラの
電池を切らすわ(マテ、どちらもそれはお前のせいじゃ)、
全く、散々な思いをさせてくれてヨォ。
313では、B2の次におまいが嫌いじゃっ。

フン!(ンダ、こいつ。
211系に快速幕…何か違和感をひどく感じる…。
しかし、乗りましたよ。驚いたのは、クロスシート&電光掲示板装備だ
ったこと。京都から延々と続いてきたクロスシートの旅もこの辺りで
終わりかね?

(感傷モード、ON!)
中津川に着いた。ここが最後の乗換駅となる。時刻は8時をとうに過ぎ
た。ここまでの車内では、クロスシートを満喫しつつも、身の上のこと、
まぁ、学校とか卒業式とか、高校とかのことを話して、思い出作りの
時間にしたという事は言うまでもないし、私が今までの旅の中で一回も
味わったことのない時間があったことも確かである、これはひとえに
お二方の存在があったためではないか。

さぁ、いよいよ私の旅の終着へ。
乗車は313。
今まで嫌ってはいたものの、やはり故郷に帰るという安心感を持たせ
てくれる車輛である。美男子とは言い難い顔つき、旅行者にはすこぶる
不評な乗降システム、一応設置されてはいるものの、余り鳴らない、
発車チャイム。おばさん声の自動放送。
しかし,私の旅のエンドにはもってこいの車輛である。

そして、静かに発車。気品高いという表現がぴったりなVVVFを響かせ
いざ、木曽路へ。
某駅に着くまでにそう時間はかからなかったように思う.
それでも,雪がしんしんと降り積もったホームに降り立った時に
感じたのは,この旅の終わり.
途中,感激あり,感傷あり,ハプニングあり,この旅であったもの,得た
ものを挙げていけばキリがないけども,一つだけ言っておきたいのは,
この旅が私一人の力では成功成し得なかったということ,
やはり,この成功にはお二方の存在が大きい,立案から計画,行動,
臨機応変な判断は私のみの力では無理だった筈だ.
この旅行記を終えるに当たって,お二方には感謝を述べたい.
アリガトウ.


H18.3.22 p.m.9:30

長らくのご乗車お疲れ様でした。お乗換はこちらです。